2024年秋、自己紹介の更新版です。
作家(小説家・漫画原作者)。東京都出身。漫画原作者、ゲームシナリオライターなどを経て、故・小池一夫氏に師事、小説へ活躍の場を移しました。
1999年頃からあれこれ活動しておりますが、主な著作は以下の通りです。
2004年 『ペンデルトーンズ』上下巻(大都社/漫画原作)
2005年 『試作品少女 空想東京百景』(二見書房)
2007年 『十八時の音楽浴 漆黒のアネット』(小学館ガガガ文庫)
2008年 『空想東京百景』1巻(講談社BOX)
2012年 『雲形の三角定規』(双葉社)
2013年 『咎人の星』(早川書房)、『ペンデルトーンズ 咎人の星』上下巻(一迅社/漫画原作)
2015年 『空想東京百景〈V2〉殺し屋たちの休暇』『空想東京百景〈V3〉殺し屋たちの墓標』(講談社BOX)、『空想東京百景〈異聞〉Strange report』(一迅社/漫画原作)
2019年 『メトロポリス探偵社 空想東京百景〈令〉』(LINE文庫)
2020年 『桃瀬さん家の百鬼目録』『桃瀬さん家の百鬼目録2』(電撃文庫)、『ぼくには孤独に死ぬ権利がある――世界の果ての咎人の星』(ノベルバ)
2023年 『葉名と伯父さん 小悪魔な従姪と秘蜜の姦係』(マドンナベリー文庫)
小説投稿サイトは、ときどきカクヨムで活動しています。
カクヨム 『空想東京百景〈夜話〉Night tale』『祀のアト』
また、作家業の傍ら、「パノラマ観光公社」「柚原季之」名義で、他の作家さんの出版企画にも携わっております。手がけた企画は以下の通りです。
石田敦子 『姉さんゴーホーム』(講談社KCデラックス/漫画)
toi8 『追憶都市 toi8 ArtWorks』(一迅社/画集)
toi8 『追憶都市〈異聞〉 toi8 ArtWorks』(一迅社/画集)
日日日 『平安残酷物語』(講談社BOX/小説)
日日日 『のばらセックス』(講談社BOX/小説)
日日日 『図書館パラセクト』(講談社BOX/小説)
日日日 『ビスケット・フランケンシュタイン〈完全版〉』
日日日 『はこぶねエトランゼ』(講談社BOX/小説)
福永未来 『万引き女子〈未来〉の生活と意見』(太田出版/自伝)夜ノ杜零司 『自己啓発少女と俺の夢を叶えるAV撮影』(二見書房/小説)
森崎亮人 『未来のイヴとその娘 デリヘル呼んだら初恋相手の娘が来た』(二見書房/小説)
六花梨花 『本を灼く 未亡人は淫雨の雫で濡れている』(二見書房/小説)
高橋徹 『ほろ酔い優菜と淫蜜純愛性活 JDスナック嬢に身も心も癒されて』(二見書房/小説)
J・さいろー 『ノクターナルプレイグラウンド 私たちは淫らな秘密で繋がっていく』(二見書房/小説)
2023年10月から、二見書房の電子書籍専門官能小説レーベル〈マドンナベリー文庫〉の企画編集を担当していました。
なので、その非公式サイトを兼ねて、「パノラマ観光公社」のブログをnoteに設置しています。企画編集系の業務告知はこちらで行っています。
〈マドンナベリー文庫〉は2024年8月で休刊いたしましたが、2025年から「官能小説の新しい実験室」第二期として、別の出版社へ移り、新しいレーベル名で再開予定です。
「ゆずはらとしゆき」個人としての活動告知は、引き続きpixivFANBOXで行っております。現在の公式ブログということで。
仕事のご相談、ご依頼は、以下のメールアドレスへお願いいたします。
〈マドンナベリー文庫〉の企画編集をしておりますが、「ゆずはらとしゆき」自身はフリーランスですので、お気軽にどうぞ。
過去作品の詳細は、以下を開けてくださいませ。
- 【小説(単行本)】
- 【小説(アンソロジー)】
- 【漫画原作(単行本)】
- 【ゲームシナリオ】
- 【企画編集・編集協力/パノラマ観光公社】
- 『ノクターナルプレイグラウンド 私たちは淫らな秘密で繋がっていく』
- 『ほろ酔い優菜と淫蜜純愛性活 JDスナック嬢に身も心も癒されて』
- 『本を灼く 未亡人は淫雨の雫で濡れている』
- 『未来のイヴとその娘 デリヘル呼んだら初恋相手の娘が来た』
- 『自己啓発少女と俺の夢を叶えるAV撮影』
- 『信長名鑑』
- 『恋の穴におちた。』
- 『万引き女子〈未来〉の生活と意見』
- 『追憶都市 toi8 ArtWorks』『追憶都市〈異聞〉 toi8 ArtWorks』
- 『平安残酷物語』1~2巻
- 『平安残酷物語』
- 『のばらセックス』
- 『図書館パラセクト』
- 『はこぶねエトランゼ』
- 『ビスケット・フランケンシュタイン〈完全版〉』
- 『姉さんゴーホーム』
- 【漫画原作(読切・短期集中連載)】
- 【コラム、エッセイ、インタビューなど(雑誌掲載)】
【小説(単行本)】
『葉名と伯父さん 小悪魔な従姪と秘蜜の姦係』
二見書房の電子書籍専門レーベル〈マドンナベリー文庫〉の第2回配信作品です。2023年12月24日配信開始。
18年ぶりに官能小説を書きました。
というか、プロットを提出したら、成り行きでレーベルの企画編集までやる羽目になりました。
四十八歳のフリーライター・高倉が、傍若無人でクールで残念な眼鏡美少女な三十歳年下の従姪・冬峰葉名に押し倒されて始まる官能ラブストーリーです。
「人は誰でも平和や戦争、政治や宗教について語るが、心底思ってるのは金とセックスのことだけ」
……というのは、ジョージ秋山先生の漫画でたびたび語られるアフォリズムですが、実際、歳を取るとそれ以外のことはどうでも良くなってくるし、それ以外を小説でわざわざ書く意欲もなくなってきたので、ならばセックスを起点にして人生を書いてみるか、というのが執筆動機でもあります。
詳しくは、パノラマ観光公社のnote記事を参照してください。
イラストは稲戸せれれさん、デザインはヨーヨーラランデーズさんです。
『ぼくには孤独に死ぬ権利がある――世界の果ての咎人の星』
ノベルバノベルズ(ビーグリー)から配信されました。2020年12月24日配信開始。
電子書籍というか、小説アプリ専売です。
『ペンデルトーンズ』『咎人の星』の〈完全版〉ということで、全面改訂の上、更に先の話となる2020年の結末と創作ノートを書き下ろしました。
『空想東京百景』シリーズと並行で19年かけて書いてきた、もうひとつのライフワークでしたが、これでようやく「正しく完結」しました。
創作ノートは電子専売でページ数を考える必要がなかったのと、若いひとたちには『ペンデルトーンズ』を書いた2000年頃の状況と背景が分からん、ということで書き下ろしたのですが、本編のネタバレがあるので小説本編を読んだ後で読んでください。
今回もイラストは小川麻衣子さんです。
『桃瀬さん家の百鬼目録』『桃瀬さん家の百鬼目録2』
電撃文庫(KADOKAWA)から1巻と2巻の二ヶ月連続刊行となりました。全2巻。2020年11月10日、12月10日発売。
日日日、ゆずはらとしゆき、SOW、森崎亮人の4人が、それぞれ『桃瀬さん家の百鬼目録』という連作短編を書き下ろす謎のシェアードワールド(?)企画で、イラストレーターは吠Lさんです。
ジャンル的には「桃太郎」とか「浦島太郎」とか「猿蟹合戦」とか、"御伽噺"をテーマにした現代伝奇バトルコメディで、2019年の浅草が舞台です。『メトロポリス探偵社』とは世界観の一部を共有しています。
原作・原案は日日日さんで、ぼくはキャラクター&世界観設定・シリーズ構成、1巻「幕間」、2巻「猿蟹合戦」「かぐや姫」を担当しています。
なので、「パノラマ観光公社」名義でストレートエッジさんと共同編集になっております。
『メトロポリス探偵社 空想東京百景〈令〉』
LINE文庫(LINE)から刊行されました。2019年12月5日発売。
タイトルの通り、『空想東京百景』シリーズの新作というか、シリーズ4年ぶりの続篇になります。
イラストレーションのtoi8さん、ブックデザインのヨーヨーラランデーズさんもそのままですが、平行世界〈東京〉の時代設定は東京オリンピック直前の昭和30年代から、東京オリンピック直前の令和元年の現在に移り、登場人物も世代交代いたしました。
帝都探偵組合改め「メトロポリス探偵社」の若き社長代行「矢ノ浦光鶴」と、黒髪ロングで目つきの悪い小悪魔系〈探偵魔女〉な眼鏡っ娘「九葉祀」が繰り広げる、伝奇系探偵ラブコメ冒険奇譚です。
講談社BOXに続いてLINE文庫も休刊してしまったので、現時点では全1巻で完結しておりますが、キャラクターが面白いので、機会があれば続きも書きたいところです。
『空想東京百景〈V2〉殺し屋たちの休暇』
『空想東京百景〈V3〉殺し屋たちの墓標』
講談社BOX(講談社)から刊行されました。2015年3月3日、4月2日発売。
架空の昭和三十年代〈東京〉を舞台にした伝綺活劇シリーズの続きで、今回は〈魔銃遣い〉の殺し屋・蓬莱樹一郎が主人公のガンアクションです。〈V2〉と〈V3〉の上下巻ですよ。
発売直後に講談社BOXが実質休刊してしまったので、講談社BOX版『空想東京百景』シリーズは全3巻で完結となっております。toi8さんも『空想東京百景〈異聞〉Strange report』のあとがきで書いている通り、運が良ければまた何処かで続くと思いますが。LINE文庫で続篇『メトロポリス探偵社 空想東京百景〈令〉』が出ることになりました。
講談社BOX版と一迅社版が正篇扱いになりますが、講談社BOXが続いていれば、4巻以降も続く予定でした。
2008年発売の1巻に続いて、イラストはtoi8さん、デザインはヨーヨーラランデーズさんにお願いいたしました。
『咎人の星』
ハヤカワ文庫JA(早川書房)から刊行されました。2013年1月25日発売。
かつて、漫画原作を担当した『ペンデルトーンズ』をベースに、新作小説として書き下ろしました。
異星の罪人とともに、1991年から2012年までの荒涼たる世界を生きた一人の女性の人生を描いたSF小説のつもりでしたが、『SFが読みたい!』とかではファンタジーとして扱われていたので、どうやらSFではなかったようです。
なお、『ペンデルトーンズ』との関係は、『デスハンター』と『死霊狩り』みたいな感じです(ハヤカワだし)。やってることは『妖星伝』みたいですけど。
イラストは小川麻衣子さん、ブックデザインは岩郷重力+WONDER WORKZ。さんにお願いいたしました。小川さんは当時、東方や百合の同人誌をよく買っておりまして。
『雲形の三角定規』
双葉社から刊行されました。2012年5月16日発売。
1990年代の東京を舞台に、漫画家を目指す二人の青年(山手&帆足)と、二人の前に現れた怪しげな青年(兵頭)が繰り広げる、出版業界×青春小説です。
2010年7月から2011年11月まで、双葉社文芸webマガジン『カラフル』で連載されました。
キャリアで唯一のライト文芸なので、ライトノベルでやっているようなエログロはなく、『青春少年マガジン』の90年代版みたいな感じで考えていたのですが、結果として、90年代の暗さが煮詰まったような話になりました。
描かれているエピソードの大半は、ぼくや周囲の実話というか、実在したマイナー系漫画誌周辺の話なんですが、ひどい青春を送ってきたものだ。
もっとも、キャラクターと構成はすべてフィクションなアレンジを施しておりますので、作品としてはあくまでフィクションです。
単行本化に際して、イラストは雨隠ギドさん、ブックデザインは重原隆さんにお願いいたしました。雨隠さんはデビュー連載の『ファンタズム』がすごく好きでして。
『空想東京百景』
講談社BOX(講談社)から刊行されました。2008年5月8日発売。
架空の昭和三十年代〈東京〉を舞台に、異能の探偵や拳銃遣い、サイボーグ美女などが活躍する伝綺活劇の第一期シリーズと第二期シリーズを収録しています。
2001年の企画から現在まで、toi8さんとのコンビで延々と書き続けている、ぼくの代表作です。そのわりには講談社BOX版が全3巻、一迅社REX連載の外伝漫画が全1巻、二見書房のプロトタイプが全1巻という寡作っぷりですが。
キャラクターデザイン・作画はtoi8さん、ブックデザインはヨーヨーラランデーズさんにお願いいたしました。
『ペンデルトーンズ』と同時に雑誌連載していた第一期シリーズは、toi8さんのデビュー作でもあります。
アニメーターを辞めて、カラフルピュアガールへ持ち込みに来たtoi8さんのポートフォリオを編集長から渡され、いきなり「連載を立ち上げろ」という無茶振りから始まった企画だったんですが、それがぼくのライフワークになったのだから、人生わからんものです。
2022年はシリーズ開始20周年でしたが、特に商業媒体で書く機会がなかったので、2027年の25周年に向けて、手元にあるプロットを形にして私家版を作るかな、と思っております。
『空想東京百景』は、toi8さんのイラストとヨーララさんのブックデザインあってのシリーズですので、小説だけ書いても世に出す意欲が湧かないのですよ。
『十八時の音楽浴 漆黒のアネット』
ガガガ文庫(小学館)から刊行されました。2007年6月19日発売。
一般向けライトノベルでの再デビュー作品で、故・海野十三先生の小説『十八時の音楽浴』と『火葬国風景』を翻案した〈跳訳〉シリーズ第1弾です。
いくつかのキャラクターは『空想東京百景〈V2〉殺し屋たちの休暇』『空想東京百景〈V3〉殺し屋たちの墓標』にも登場していて、実は世界観も共通です。
他人の作品で何やってんだと思いますが、舞城王太郎さんの『九十九十九』みたいなものだと思っていただければ。
イラストは宮の坂まりさん、ブックデザインはヨーヨーラランデーズさんにお願いいたしました。
宮の坂さんは後に別名義でプロ漫画家デビューしていますが、当時、同人誌をよく買っておりまして、その流れで。
『試作品少女 空想東京百景』
二見ブルーベリー文庫(二見書房)から刊行されました。18禁。2005年10月21日発売。
『空想東京百景』シリーズは、ゆずはらとしゆき、toi8さん、ヨーヨーラランデーズさんのチームで作っているのですが、この作品は唯一、toi8さんもヨーララさんも関与していません。(ガガガ文庫の『十八時の音楽浴 漆黒のアネット』は装丁デザインがヨーララさんなので)
確かに『空想東京百景』シリーズなのですが、2005年は最初の掲載誌だったカラフルピュアガールからファウストへ移った頃で、「講談社BOX版に向けての実験的な外伝」として書いていました。文字通りの「プロトタイプ」です。
基本設定やストーリーは2015年にリライトした『空想東京百景〈V2〉殺し屋たちの休暇』『空想東京百景〈V3〉殺し屋たちの墓標』と同じですが、官能描写があるため、途中からストーリーラインが大きく変わって、パラレルワールド的な内容になっています。
本当はイラストレーターの宇佐美渉さんが先に決まっていて、漫画原作者時代と同じコンビで普通の「萌え」系ラブコメを書く予定だったんですが、ぼくが重度のラブコメ恐怖症に罹りまして、急遽、ファウスト用に準備していたプロットを転用した……という経緯があります。
なので、やっぱり官能小説の定型フォーマットからは逸脱しすぎて、またも編集サイドの怒りを買い、この作品を最後に一般向けライトノベルへ追い出されることになりました。
【小説(アンソロジー)】
『ゆびさき怪談』
PHP学芸文庫(PHP研究所)から刊行されました。
講談社BOX新人賞出身の作家さんたちが立ち上げた文芸同人サークル・薄禍企画さんから刊行されていた同人誌の商業文庫化で、140字のショート怪談集です。
ぼくはおまけというか、場違いな部活のOBみたいな感じで少しだけ書いております。
なお、活動初期は「柚原季之」名義で、基本的には漫画原作者やヘルプ専門のゲームシナリオライター、小説はたまに書く程度の兼業作家でしたが、2000年に『妖幻天女』(ゲームシナリオ)と『ひまわりスタンダード』(小説)を発表しています。
前者は「ゆずはらとしゆき」の単独執筆ですが、後者は4人のライターの合作ペンネーム(!)で、アンカーが現在の「ゆずはらとしゆき」です。4人のテキストをカットアップ手法で繋いでいくという、いきなり官能小説の定型フォーマットから逸脱したことをやらかして編集サイドの怒りを買った上に、合作していた別のひとと混同されることが多いのですが、いまは独りでやっております。
「柚原季之」名義は「パノラマ観光公社」での企画編集業務に使っていましたが、いまはこちらも「ゆずはらとしゆき」になっていますね。
【漫画原作(単行本)】
『空想東京百景〈異聞〉Strange report』
一迅社REXコミックス(一迅社)から刊行されました。2015年4月27日発売。
toi8さんの作画による『空想東京百景』シリーズの外伝漫画で、一迅社『月刊ComicREX』2014年3月号~2015年1月号連載でした。
『空想東京百景』1巻をベースに、toi8さんが作ったオリジナルストーリーなネームに、ぼくが台詞を入れて、作画していただくという、変則的な形で描いていました。ラストには書き下ろしの小説も入っております。
内容的には『空想東京百景〈V3〉殺し屋たちの墓標』の後日談なので、実質的には『空想東京百景』3.5巻、または4巻にあたります。あと、あるキャラクターがそのまま『メトロポリス探偵社』へスライドしています。
ブックデザインはヨーヨーラランデーズさんにお願いいたしました。
『ペンデルトーンズ 咎人の星』
一迅社REXコミックス(一迅社)から上下巻で刊行されました。2013年2月27日発売。
『ペンデルトーンズ』の新装版です。宇佐美渉さんは商業漫画家を引退されていたのですが、少しだけ描き下ろしをいただきました。
ブックデザインは楠目智宏+池田悠(arcoinc)さんにお願いいたしました。
【ゲームシナリオ】
『妖幻天女』
Scoopさんから発売されました。2001年1月25日発売。
作家デビューの駆け出しの頃、いくつかゲームシナリオのヘルプの仕事をしていまして、この作品もそのひとつでしたが、メインの方が制作中に退社したことから、急遽代打でメインになりました。
なので、唯一、「柚原季之」名義でクレジットが入っていますが、こちらは合同ペンネームではありません。
原画は村尾稔(ムラオミノル)さんで、現場に入った時点で既に上がっていましたが、企画書の基本設定以外、何もなかったので、原画を見ながら話を作りました。スケジュールも厳しかったですが、村尾さんの絵が素晴らしかったので引き受けた仕事です。
筋立ては魔王の息子が天使を娶るために、天界に繋がる塔の守り人を倒していく……という感じですが、ケンタウロスや自動人形、幼女とまぐわうファンタジーでヘンな物語です。ゴクドーくん漫遊記とディスガイアを足して割ってアール・ヌーヴォーで魔改造したような、というか。
駆け出し時代の作品なので、プロデューサーから「あかほりさとる先生のように書いてくれないか?」と無茶振りされたのにおとなしい文体で、キャラクター名や台詞も納品したものから、かなり変更されているみたいです。
クイックス風のゲームで結構難易度も高いので、まったくクリアできず、未だに何処がどう修正されたのか知らないんですが。
シナリオの出来はさておき、ファンタジーな設定は気に入っているので、この方向性でえろーすな小説を書いてみたいな、と、たまに思っています。書く機会はまったくないんですが(こればっかりだな)。
そして、いまもゲームのヘルプ仕事はときどきやっています。
アプリゲームが多いですが、いつものエログロ暴走文体ではない普通の文体でやっていて、守秘義務とかもありますので、基本、クレジットは入れていません。
(……そういえば、サービス終了したので『Re:ゼロから始める異世界生活 Lost in Memories』は公にしていいよ、と言われました。いくつかのシナリオを手伝っておりました)
【企画編集・編集協力/パノラマ観光公社】
『ノクターナルプレイグラウンド 私たちは淫らな秘密で繋がっていく』
ゆずはらとしゆきが企画編集を担当している新しい官能小説レーベル〈マドンナベリー文庫〉(二見書房)の第六回配信作品で、J・さいろーさんの小説です。
詳しくはパノラマ観光公社のnoteを参照してくださいませ。
イラストレーターは間垣りょうたさん、デザインはヨーヨーラランデーズさんです。
『ほろ酔い優菜と淫蜜純愛性活 JDスナック嬢に身も心も癒されて』
ゆずはらとしゆきが企画編集を担当している新しい官能小説レーベル〈マドンナベリー文庫〉(二見書房)の第五回配信作品で、高橋徹さんの小説です。
詳しくはパノラマ観光公社のnoteを参照してくださいませ。
イラストレーターは心友さん、デザインはヨーヨーラランデーズさんです。
『本を灼く 未亡人は淫雨の雫で濡れている』
ゆずはらとしゆきが企画編集を担当している新しい官能小説レーベル〈マドンナベリー文庫〉(二見書房)の第四回配信作品で、六花梨花さんの小説です。
詳しくはパノラマ観光公社のnoteを参照してくださいませ。
イラストレーターは十鳩椋さん、デザインはヨーヨーラランデーズさんです。
『未来のイヴとその娘 デリヘル呼んだら初恋相手の娘が来た』
ゆずはらとしゆきが企画編集を担当している新しい官能小説レーベル〈マドンナベリー文庫〉(二見書房)の第二回配信作品で、森崎亮人さんの小説です。
詳しくはパノラマ観光公社のnoteを参照してくださいませ。
イラストレーターは巻田佳春さん、デザインはヨーヨーラランデーズさんです。
『自己啓発少女と俺の夢を叶えるAV撮影』
ゆずはらとしゆきが企画編集を担当している新しい官能小説レーベル〈マドンナベリー文庫〉(二見書房)の第一回配信作品で、夜ノ杜零司さんの小説です。
詳しくはパノラマ観光公社のnoteを参照してくださいませ。
イラストレーターはひげたさん、デザインはヨーヨーラランデーズさんです。
『信長名鑑』
太田出版から刊行された、姫川榴弾さんの信長名鑑です(他に言いようがない)。
ほんの少しですが、「パノラマ観光公社」名義で編集協力しています。
というか、『万引き女子〈未来〉の生活と意見』からの流れで、少しだけ手伝いました。
『恋の穴におちた。』
LINE文庫(LINE)から刊行された、日日日さんの小説です。
『メトロポリス探偵社』作業のついでなので、ノンクレジットですが、ほんの少しだけ、査読と設定まわりのチェックをしました(編集者の生活描写とか)。
『万引き女子〈未来〉の生活と意見』
太田出版から刊行された、福永未来さんの体験告白本です。
「パノラマ観光公社」名義で企画編集を担当しています。
ブックデザインをヨーヨーラランデーズさん、カバー&本文のイラストレーションはゴトウユキコさんにお願いいたしました。『R-中学生』や『水色の部屋』が好きだったので。
クレプトマニアが獄中で書いた犯罪手記……と書くとおどろおどろしいんですが、文体は軽いので読みやすいと思います。その分、とある地方都市のリアリズムが臓腑を抉ってくるんですが。
『追憶都市 toi8 ArtWorks』『追憶都市〈異聞〉 toi8 ArtWorks』
一迅社から刊行された、toi8さんの画集です。
「パノラマ観光公社」名義の出版企画・プロデュース作品として、企画編集を担当しています。
ブックデザインをヨーヨーラランデーズさんにお願いいたしました。
『平安残酷物語』1~2巻
一迅社REXコミックス(一迅社)から全2巻で刊行された、『平安残酷物語』のコミカライズです。
作画は真西まりさんが担当されています。
原作小説とのすり合わせなどで、「パノラマ観光公社」名義で編集協力しています。
ブックデザインをヨーヨーラランデーズさんにお願いいたしました。
『平安残酷物語』
『のばらセックス』
『図書館パラセクト』
『はこぶねエトランゼ』
講談社BOX(講談社)から発売された、日日日さんの小説単行本シリーズです。
http://kodansha-box.jp/topics/hhh/index.html
「パノラマ観光公社」名義の出版企画・プロデュース作品として、企画編集を担当しています。
〈日日日×千葉サドル〉シリーズと銘打って、全4冊を刊行しました。
イラストを千葉サドルさん、ブックデザインをヨーヨーラランデーズさんにお願いいたしました。千葉さんの同人誌やイラストレーションがすごく好きだったので、日日日さんに勧めたら一発で決まった、という経緯です。
ちなみに、予告だけ打たれたシリーズ5作目『聖少女エクスタシー』も存在しますが、講談社BOXが2015年で実質消滅したので、企画はお蔵入り、幻の作品となりました。
複数巻予定の長編予定でしたから、レーベルの受け皿がないんですね。
その後、数年くらいは何処かで再開できないかと思案していましたが、結局、企画断念となりました。
『ビスケット・フランケンシュタイン〈完全版〉』
講談社BOX(講談社)から刊行された、日日日さんの小説単行本です。
学研メガミ文庫から刊行された作品の〈完全版〉ですが、日日日さんの講談社BOXもので唯一、電子書籍化されていません。
イラストをtoi8さん、ブックデザインをヨーヨーラランデーズさんにお願いいたしました。
『姉さんゴーホーム』
講談社KCデラックス(講談社)から発売された、石田敦子さんの漫画単行本です。
不思議なご縁で、企画編集をさせていただきました。江ノ島へ取材に行ったり、原稿を取りに行ったり(当時、たまたま近所に住んでいたので)、いろいろやっておりました。
クレジットはありませんが、「パノラマ観光公社」名義の出版企画・プロデュース作品になります。ブックデザインはヨーヨーラランデーズさんにお願いいたしました。
講談社の『パンドラ』という『ファウスト』の二軍誌で、『空想東京百景〈V2〉』と『オタク・サブカル人間臨終図巻』の同時連載をやっていた上に、この作品の作業が入ったので、合計160ページ超えになり、休刊直後に倒れる大惨事となったんですが、単行本はそのリハビリ中に出ました。どうやって編集したんだろう。
ブックデザインはヨーヨーラランデーズさんにお願いいたしました。
【漫画原作(読切・短期集中連載)】
『CANDYPOP KILL! KILL!』
『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)2005年 Vol.4+Vol.5に掲載されました。
『空想東京百景』の矢ノ浦朱鷺のエピソードと共通の設定で書いた、殺伐伝奇バイオレンスもの。前後編ですが、単行本未収録。
作画はオオシマヒロユキさんと猪原賽さんでした。
もともと劇画村塾(小池一夫塾)の課題で書いた原作を、創刊直後の連載コンペに出してギリギリ引っかかった、みたいな経緯です。連載になったのは確か、深見真さんの『ドラゴンズヘブン』だったはず。
殺し屋ものなのはそういうことで、小池師匠は「どうしてお前たちは殺し屋ものばかり書いてくるんだ」とぼやいていました。いや……「親の因果が子に報い」という言葉がありまして。
『珠神サンセット』
『コミックZERO-SUM増刊WARD』(一賽舎/一迅社)2003年創刊号に掲載されました。
女子校百合ファンタジー使い魔もの。40ページくらいですが、単行本未収録。
作画は宇佐美渉さんでした。
どういう経緯で載ったのかまったく覚えてないんですが、最終の新幹線便で原稿を受け取り、そのまま歌舞伎町にあった頃の一賽舎へ向かい、徹夜で写植を貼って、早朝のやよい軒で飯を喰って帰った記憶だけあります。人手不足だったんだろうか。
とはいえ、漫画原作では、はじめて作者クレジットが入った作品です。
内容はポケモンみたいな使い魔もので百合でデスゲーム(になるはずだった)。後にも先にも百合を書いたのはこれだけですが、なんで書いたのかまったく覚えてないし、雑誌も手元にないので内容は原作の写しでしか確認できないのですが、ZERO-SUMらしくないので、もともとはガンガンファンタジー用の原作だったのかな。
『メイプル・フール・デイズ』
ノンクレジットですが、『メイプル・フール・デイズ』という単行本に収録されています。18禁。
元は『COMIC零式』(シュベール出版)というエロ漫画雑誌で描いていた作品です。2002年 Vol.37~Vol.39連載。
作画は宇佐美渉さんでした。
かしまし三人娘の体験談エロコメ連作、という感じで、すごく普通のエロコメです。ゆずはらとしゆきがこんな普通のエロコメ書いてたのかよ、という驚きはあります。川原正敏先生に於ける『パラダイス学園』的な(あれは普通じゃねえだろ)。
『魔女っ娘先生ぱすてるファルナ』
ノンクレジットですが、『Pastel Colors』という単行本に収録されています。18禁。
元は『COMIC零式』(シュベール出版)というエロ漫画雑誌で描いていた作品です。2001年 Vol.26、Vol.29~Vol.32連載。
作画は宇佐美渉さんでした。
成人女性魔女っ子変身エロコメで、実は『ペンデルトーンズ』と設定が地続きです。香名子の親友・楠瀬瑠璃は元々、この作品のキャラクターで、『ペンデルトーンズ』が前日譚になります。
暴走ドタバタエロコメという意味では、こっちはすごくゆずはらとしゆきっぽいというか、いまの作風に繋がっているかも知れません。
初期は兼業作家でしたので、雑誌上ではノンクレジットでした。
このリスト以外にもノンクレジットで漫画原作を担当していた作品がいくつかありますが、漫画家さんとの共同制作の色合いが強いので、許可をいただいた作家さんの作品のみ、掲載しています。
漫画家さんがネタに詰まってピンポイント参戦した作品もあったんですが、ぼく自身あんまり覚えていない……(連載中断した漫画の脚本を書くため、ケルト神話とかの資料を集めてたような気がする)。
【コラム、エッセイ、インタビューなど(雑誌掲載)】
テレビドラマ版『賭ケグルイ』レビュー
一迅社『Febri』Vol.48で、テレビドラマ版の『賭ケグルイ』のレビュー記事を書かせていただきました。
たぶん、誰かの代原だったと思うのですが、詳しいことはよく分からないです(声をかけてくれた担当さんがすぐ辞めてしまったので)。
こういう代打記事、ときどきやっているんですが、文体の癖を抑えた無記名が多いので記名は珍しいですね。
『【座談会】幽白、まどマギ…『デビルマン』永井豪の落とし子たち』
「KAY-YOU」というwebマガジン(?)で『幽白、まどマギ…『デビルマン』永井豪の落とし子たち』という座談会に参加いたしました。
『DEVILMAN Cry Baby』の番宣(?)企画ということで、「月刊ムー」編集長の三上丈晴さん、ライターのガイガン山崎さんと三人で『DEVILMAN Cry Baby』にはいっさい触れず、『デビルマン』の話をしております。なんでかというと、収録の時点ではまだ『DEVILMAN Cry Baby』の試写が始まってなかったんですね。
【座談会】幽白、まどマギ…『デビルマン』永井豪の落とし子たち - KAI-YOU.net
『旅路の果てまでついてくる』
2013年に書いた全4回のエッセイ(旅行記)です。
とある編集プロダクションのwebサイトに掲載される予定でしたが、お蔵入りに。現在はpixivFANBOXに掲載しています。
『甘美な忘却、キャラクターになりたいひとびと。』
青土社『ユリイカ』2010年6月号で、エッセイ『甘美な忘却、キャラクターになりたいひとびと。』を書かせていただきました。
「橋本治」特集号に書いた俗流文化論っぽいやつで、「『ハイスクール八犬伝』 とライトノベルの精神史」というサブタイトルが付いています。
相変わらず戯作趣味が強いですが、この直前くらいに大病を患ったり、面倒なことがあったりして、こういうテイストのエッセイを書くことは止めました。
この頃の戯作趣味の一部は『咎人の星』『祀のアト』といった小説に引き継がれているんですが、やっぱり評判は宜しくないですね。
『オタク・サブカル人間臨終図巻』
講談社BOXマガジン『パンドラ』(講談社)で連載していました。
雑誌の特集企画『山田風太郎トリビュート・嵐』からスタートした企画コラムで、「昭和三十年代以降に亡くなられた文化人の方々」から、原著では取り上げていない方を選んだ『現代版・人間臨終図巻』みたいなコンセプトです。
別の出版社から単行本化しようか、という話もあったんですが、なんとなく流れてしまいましたね。
イラストは吉原基貴さんが担当されていました。
『かくのごとく、われきけり』
講談社BOXマガジン『パンドラ』Vol.3で、エッセイ『かくのごとく、われきけり』を書かせていただきました。
『ひぐらしのなく頃に』特集に書いた創作論っぽいやつです。タイトルからして太宰の『如是我聞』ですね。
『〈悪しきもの〉と〈子〉の迂遠な事情』
青土社『ユリイカ』2008年12月号で、エッセイ『〈悪しきもの〉と〈子〉の迂遠な事情』を書かせていただきました。
「母と娘の物語」特集号に書いたやつで、エッセイと銘打っていますが、実際には主義主張まで含めて、戯作的フィクションとして書いていたので、担当さんは面食らっていました(当たり前だ)。
後にそのフィクション性の強さとテーマから『咎人の星』のあとがき(?)として流用しましたが、また物議を醸すことに。
というか、いわゆる「陰謀論者」の思考をエミュレートして書いたんですが、こんなことを本気で考えているのかと思われ、仕事に支障をきたすケースが出てきたので、戯作趣味はいったん打ち止めに。
『日常の謎』
講談社『メフィスト』2008年9月号で、テーマエッセイ『日常の謎』を書かせていただきました。
『ジャンルという名の妖怪たち』ゆずはらとしゆき|日常の謎|webメフィスト|講談社文芸第三出版部|講談社BOOK倶楽部
『男の〈顔〉と喰えない女』
青土社『ユリイカ』2008年9月号で、エッセイ『男の〈顔〉と喰えない女』を書かせていただきました。
「太宰治/坂口安吾」特集号に書いた『グッド・バイ』論です。
2008~2010年頃に書いたエッセイは戯作趣味が強く、ノンフィクションとフィクションの境界が曖昧なものが多いです。ようやく文章が書けるようになってきて、調子に乗っていたんでしょうな。
『仕事人、“戦場”を語る!』
さくまあきらさんへのインタビューです。少年ジャンプと『ジャンプ放送局』のことについてお聞きしました。
実は劇画村塾(小池一夫塾)時代の講師と生徒だったので、インタビュアーに呼ばれたという経緯です。漫画原作者コースの講師は梶研吾さんだったんですが、さくまさんが講師だったゲーム制作者コースの授業にも勝手に通っていたんですな。
『STUDIO VOICE』(INFASパブリケーションズ)2008年2月号に掲載されています。
このリスト以外にも、コラム・エッセイ・書評・アンケートなどを単発でときどき書いております。早川書房『S-Fマガジン』などで。