えーと、ご無沙汰しております。
人間ドックの結果、しばらく病院通いとなりまして、ゆるゆる暮らしておりましたが、ようやく体力ゲージが回復してきたので、ぼちぼち仕事に復帰しております。
で、仕事の近況ですが。
『空想東京百景〈V3〉殺し屋たちの墓標』のあとがきで「次のシリーズ新作は講談社BOX以外のレーベルで出ますよ」と書いていましたが、行方はいまのところ宙に浮いております。
7年ぶりのシリーズ〈本格始動〉だったんですが、また小休止になってしまってすいません。
もともと、複数の出版社や雑誌で書いていたシリーズなので、別のレーベルへ移っても問題ありませんが、気がついたら浦島太郎というか講談社BOX以外のレーベルとの接点がなくなっていたのですなァ。
はて、どうしたものか。
理由はタイガの創刊に伴う既存コンテンツの整理というか、暖簾分けから5年経ったので、すっかり傍流になった講談社BOX、懐かしの「ファウスト」色は一掃するよ、という、よくある人事です。
ブログやTwitterを見ていたら、BOX-Airの若手作家や『四方世界の王』定金先生にも通告されたようなので、そろそろ書いても良い頃合いかと。
もっとも、暖簾分けされたほうの作家もいつの間にか消えていたので、「そもそも、あの時代は本当にあったのだろうか?」と首を捻っておりまする。
2002年に青山ブックセンターの文学フリマで『タンデムローターの方法論』を買ったら、3年間行方不明だった友人の小野寺くんも行列に並んでいたんですが、それから13年間、小野寺くんは再び行方不明のままなので、「もしかして、16年前に小野寺くんは故郷へ帰っていて、ぼくは存在しない偽の記憶を植え付けられて13年間を過ごしてきたんじゃないのか?」とか思ったり。
あと、『漆黒のアネット』『空想東京百景』『雲形の三角定規』『咎人の星』『空想東京百景〈V2〉』『空想東京百景〈V3〉』と、8年間でまともな長編小説を6冊書いたんですけど、その8年間に積み重なった徒労感がちょっと限界に達しておりまして。
なので、短編や小説以外の雑文を書いたり、いくつか企画ものを手伝ったりで、気力ゲージの回復を待っております。
次が『空想東京百景』シリーズ新作になるのか、別の長編小説になるのかは分からないですが。
後者に関しては、ジャンル小説の界隈で書きたいことはすべて書いたですが、ジャンル小説の界隈では存在しない透明人間なので、「これから何を書いたところで、何かあるのか?」と思っておりまして。
存在しない小説を書いても徒労しか残らないので。
何にしても、文章を書く仕事──作家は続けますよ。
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