ようやく公開されました。「デイリーコルチャック日本版」です。
日日日、ゆずはらとしゆき、SOW、森崎亮人が、それぞれ『町で見かけた奇人たちの運命』という短編連作小説を書き下ろす、という謎のシェアードワールド(?)企画で、イラストレーターはヤグラヨウさんです。
舞台は現代の浅草でして、2月くらいに取材の写真を貼っていたのもこれでした。
ジャンル的には「桃太郎」とか「浦島太郎」とか「猿蟹合戦」とか、"御伽噺"をテーマにした現代伝奇っぽいです。
以前、『六人目の魔女だよ』というリレー小説を書きましたが、今回は公式サイトも作っているあたり、かなり本気ですな。
ちなみに「デイリーコルチャック日本版」とは、作中に出てくるネットニュースサイトでして、いわゆる「ムーPLUS」や八幡書店のようなサイトです。
紛らわしいので、こちらの世界ではあくまで『町で見かけた奇人たちの運命』公式サイトですが。
で、ぼくは『空想東京百景』シリーズ〈V2〉〈V3〉上下巻以来、一年ぶりの新作になりますね。
別に好きで寡作なわけではないのですが。
『空想東京百景〈V3〉殺し屋たちの墓標』の発売直後に、銀の箱のレーベルが実質的に消滅してしまったので、シリーズ新作を書いても発表する場所がなかったり、発注された別の仕事が、途中で「お前の作風が気に喰わないから降りてください」とキャンセル喰らったりしていただけで。*1
むしろ、水面下ではずっと仕事していたのですが、この企画では第四話をピンで担当しております。
そして、ちょっとだけ公開されておりますな。
サブタイトルに深い意味はありません。
「web連載のトップバッターがぼくでいいのか? とりあえず日日日さんトップバッターで叶姉妹とか濡れさせとけよ?」とか思わなくもないですが、いきなり第四話からスタートするというのもすごいですな。
なお、主人公は黒髪ロングでたまに眼鏡もマシマシだけどダメ人間なお姉ちゃんです。えろいね。
それはそれとして、「デイリーコルチャック日本版」は公式Twitterもありまして、シェケナベイベー風味なオーナーのコワモテ爺さんが呟く、実に嬉しくないTwitterです。
皆口裕子さんのキューピーマヨネーズのおねショタ家庭教師ラジオCMのような、おっさんたちのマヨネーズを根こそぎ搾り取るくらいの親切さとかあざとさとか欲しかったところですが、矢ノ浦小鳩の知人らしいので仕方ない。*2
こっちは現代の浅草の話なので、半世紀くらい時空間がねじれておりますが、フォローしておくとサイトが更新されたときに報告されるので、話の続きが読めるぞ、という塩梅でございます。
そんなわけで、しばらくの間、適当に楽しんでいただければ幸いですー。
あ、前述のおねショタ家庭教師ラジオCMは「教えてまり子先生」でした。
*1:だったら最初から発注するなよ、というか、他のライターさんには「ゆずはらさんは逃げました」とか説明していたようで風評被害も甚だしいというか、モロトフカクテルのひとつでも投げ込んでやりたい気分ですが、そういう杜撰な企画が成功した試しはないので、まァいいか、と傍観しております。
*2:小鳩は昭和三十九年……1964年から〈博士〉のオーバーテクノロジーで投稿しているようです。